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Q10 成年後見制度の利用に際しての注意点は?(法定後見)

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申立てするか「事前に」よく検討してください

本人の判断能力の有無や程度により利用の可否、付与される権限が異なります。また、制度の利用に本人の同意が必要になる場合があります。

(Q9 後見、保佐、補助類型の違いはなんですか。(法定後見) 参照)

(活用ハンドブック9ページ目 参照)

「診断書」は必ず必要です。
判断能力の程度=類型(後見・保佐・補助)の判断は、医師の診断書(家庭裁判所様式)の影響が大きいと言えます。また、類型によって用意する申立書類が変わるため、最初に類型を確認することをお勧めします。まずは口頭で主治医やかかりつけ医(診療科の種類は不問)に診断書作成の可否、類型の見込みを確認し、後に診断書、本人情報シートの作成を依頼するとよいでしょう。

(「本人情報シート」については、事例10「本人情報シート」とは何ですか?作成の際に気を付けることは? 参照)

成年後見制度より日常生活自立支援事業が適している場合もあります。
どちらが本人に望ましいか迷われるときは「成年後見制度活用検討ガイドライン」で確認してください。

(Q1 成年 後見制度を使える人はどんな人か 。 参照)

(活用ハンドブック3ページ目 参照)

家裁が申立書を受理すると、家裁の許可がない限り途中で取り下げできません。

後見人等は家庭裁判所が決定します

申立人が希望する候補者が必ず選任される保証はありません。

(Q6 誰が後見人になってくれるのか。(法定後見) 参照)

後見人等では解決できない場面もあります

  1. 医療同意
  2. 身元保証
  3. 死後の事務(申立により一部可)等は、原則、後見人では担えません。

(Q8 後見人等にやってもらえることは? 参照)

本人に高額な資産があり、親族が後見人に選任される場合、成年後見監督人をつけるか、もしくは「後見制度支援信託」「後見制度支援預貯金」を利用するよう家裁から指示されることがあります。

(Q6 誰が後見人になってくれるのか。(法定後見) 参照)

費用・時間がかかります

(Q5 申立にかかる費用・期間はどれくらいですか?(法定後見) 参照)

(Q7 後見人等の報酬はいくら?(法定後見) 参照)

当初の目的が達成されても後見人等の仕事は終わりません

後見人等を必要とした「認知症の人の定期預金を解約したい」「遺産分割協議をしたい」といった当初の課題が解決されても後見人等を解任することはできません。

(Q6 誰が後見人になってくれるのか。(法定後見) 参照)

後見人等の交代は簡単ではありません

「成年後見人と相性が悪くて相談しにくい」「成年後見人が厳格で、これまでの親族らしい柔軟な対応ができなくなり窮屈になった」等の声も聞かれますが、このような理由で後見人等の交代や解任を求めることはできません。

後見人等を「支援者の輪」に加えてください

後見人等は様々な権限が備わりますが万能ではありません。「後見人等に全てお任せ」にはせず、本人を支援する「支援者の輪の一人」に加えてください。

成年後見制度はメリットだけではない場合もあります。その場合、デメリットも理解し、総合的に比較検討したうえで申立に踏み切るかを判断してください。