事例
要支援2のAさん。徐々に判断能力が衰え、金銭管理が難しくなりました。一緒に暮らしていた配偶者が亡くなり、急に症状がすすんだようで、民生委員からも、「なんとか生活はしているようだけど、頻回に業者が訪問しているようで、何か不要な契約をしていないか心配。また、ごみ出しの日を間違えることが多くなってきた」と相談を受けています。居所は賃貸アパート、年金収入はわずかです。火の始末や、食事の準備など、自分でできている部分とできない部分があるようです。今後、金銭管理を含め、どのような支援が必要か、検討したいと思っています。
センターにもケース会議に参加してもらうことはできますか。
回答
本人の周りにいる支援者が集まって、本人の意思を確認し、生活課題の確認と必要な支援を検討・役割分担をするのが、ケース会議の目的です。民生委員は、本人が困っているのではないかと感じているようです。どのような社会資源を活用すれば、本人の支援になるかを検討する必要があります。
例えば、生活資金が足りなければ、生活保護を検討する必要もあり、自分で金銭管理できなければ、日常生活自立支援事業も選択肢の一つでしょう。頻回な業者の訪問で、不要な契約が重なるようなら、成年後見制度を利用して取消をする必要もあります。
各分野の社会資源に詳しい支援者が集まり、「どんなことができるか」などよりよい支援につなげたいところです。
本人にとって、成年後見制度が必要であるか、それは有効な選択肢であるか、そういった情報提供のため、センターがケース会議に参加して、制度の説明や助言・支援をさせていただくことがあります。
また、申立てて終わりというものではなく、後見人等選任後も、一緒に支援を考えていくこともできため、ケース会議に参加させていただきたいと考えいますので、本事例の場合、いきいき支援センターに相談の上、成年後見あんしんセンターにも声がけください。
参照
Q1 成年後見制度を使える人はどんな人か?
Q2 法定後見制度と任意後見制度の違いは?
Q3 誰が申立てをすることができますか。(法定後見)
Q8 後見人等にやってもらえることは?